きてるぐまの日記

音ゲーとか自分が色々考えてることとか

やりがいと妥協点の話|インターンを辞めて思ったこと

近況報告を兼ねてブログを書こうと思います。(めっちゃ久しぶり)

 

もともとこのブログはあるライターインターンを合格するための実績作りに利用していました。

逆に言えば、インターンに行ってみよう!と思わなかったらブログなんかそもそも書いていなかったんですよね。

で、そのインターンも辞めた(正確に言えばクビになった)んですが、その時の愚痴をメインにいろいろ感じたことを徒然なるままにひぐらし硯に向かひてうんぬんかんぬんしようと思います。よければ付き合ってやってください

 

インターンをやってよかった点

まず、僕がインターンをやってよかったと思う点について話していきます。

環境がめっちゃいい

インターンに入ったとき、僕はめちゃくちゃワクワクしていました。

東証一部上場の企業で、オフィスもきれいでしたし、何より上長の人の話が面白くて、僕の立場や考え方を尊重してくれる素敵な上長でした。

そんな上長さんが運営しているインターンチームでしたから、チームの構成の仕方もとても合理的になっていました。

COVID-19に対してフルリモートを即座に提案したり、自分が思いついたちょっとしたアイデアを記事のKWの一部にしてもらえたりと、今までの「手続き最優先・クレーム回避最優先」の塾の職場からインターン先へとやってきた僕はとても感動していて「こんな職場にずっと勤めていけたらなあ」などと考えていました。

ライティング能力が身についた(気がする)

今まで僕が何か文を書こうとすると、今まで執筆してきた「レポート」や「小説」などの「自分を含めた一部にしかウケない硬い文章」を書いてしまいがちでした。

面接の際も「段落の際に一文字開けるとかウェブコンテンツだったら絶対にしないよw」と笑われてしまうくらいの硬さでした。

「自分の伝えたいことをなるべくたくさんの人に伝えるために、短い文章を可読性が高いように書く」ということを常に意識しながらライティングを続けた結果、最初の記事よりもこっちのほうが読みやすくなってる気がします。

また、PREPだとかMECEだとか、ウェブコンテンツだけでなくプレゼンでも使えるであろうロジカルライティングの基礎を教えてもらったことも、自分にとってはめちゃくちゃありがたかったです。

「考えている内容をただ言語化するだけでなく、それを見やすくするための努力を惜しんではいけない」ということを学べたのは非常に大きい収穫あったと考えています。

 

こんな風に考えてると「なんでお前そんないい職場クビになったん?アホなんか?ww」と言われそうですね。

確かに職場はめちゃくちゃいいところでした。職場はね

インターンをやったうえでの誤算

そもそも僕がインターンをクビになったのは「成果が上がらないから」です。

その理由を、僕は「仕事内容に対してやりがいを感じられず、モチベが上がらないから」だと考えています。

甘えているのかと思われるかもしれませんが、これは皆さんが思っているよりもより複雑で、より良心の呵責にさいなまれるような業務内容だったんです。

僕がインターンにやりがいを感じられなかった理由

僕がやっていた業務はいわゆる「アフィリエイトサイト」のライターでした。

転職に関する記事の執筆を行い、その記事から転職サイト・エージェントへの登録を誘導し、登録が発生するとサイト側から報酬がもらえるという、わかりやすく言えばこないだ話題になっていたNAVERまとめと同じようなことをやっていました。法人レベルで。

僕自身はアフィリエイトライター自体のことを悪く言うつもりはありません。

なぜなら、アフィリエイトライターの多くは、自分の持つ専門性の高い知識を相手に提供することでお金をもらっているからです。

仮に、僕のこのブログが収益化してお金をもらったとしても、自分は全く悪いとは思いません。僕が書きたいことを書いた結果、それがお金を払うくらい良いコンテンツだったんだという自信が持てるからです。

ただ、インターン中の僕はこんなことまったく思っていませんでした。

それは、多くの人が嫌っているであろう「専門性も信ぴょう性もないのに、とにかく収益だけを上げようとしているライター」に自分が成り下がっているように感じていたからです。

僕が初めて書いた記事は「50代の薬剤師がどのように転職するべきなのか」でした。

僕は50代でもないですし、ましてや薬剤師でもありません。

そのような専門性もクソもない状態から「転職サイトの登録をとにかく誘導しろ」と指示されていました。

正確に言えばそんな言い方はされていませんでしたが、やらなきゃいけないこと、インターン先で「成果」と呼ばれているものはそれでした。

結果的に、僕は自分のポリシーとインターン先の求める成果を両立しようとして、本職の人が読んでも心の底から納得できるような記事を書くことに挑戦していました。

なるべく多くの口コミを読んで、薬剤師の知識レベルで言ったらこれは書くべきかな……と推敲して、厚生労働省のページをはしごしてデータの出典をとって……

それでも結果的に言われるのは「もっと軽く考えればいいよ!」でした。

その時「インターン先が自分に求めているのは、読者・検索者のみんなから嫌われているクソアフィリエイターなのかな」と思ってしまい、モチベが上がらなくなってしまいました。

専門性と肌感覚の話

今のGoogleサーチエンジンアルゴリズムはかなりユーザーフレンドリーになってきているとは思いますし、その結果がユーザーフレンドリーではないNEVERまとめの排除につながっていると僕は思います。

ただ「ほしい情報がその道のプロからもらえる」という状態にはまだまだ達していないように感じます。

ぶっちゃけると「○○ 転職」なんてワードの上位3~5件はすべて、転職エージェントなんてやってないただのライターが収益目的で書いているといっても過言ではありません。

彼らが見ているのはGSC(Google Search Console、検索順位の変動やどのキーワードからよく見られているか分析できるサイト)の結果であって、目の前の求職者ではないんです。

目の前の求職者にとって、目の前のワードが常識レベルなのかどうかなんて収益最優先ライターにとってはわかりません。それでも彼らは収益のために調べたことを記事に起こす。

僕はこれを「肌感覚がない」と呼んでいます。

私は音ゲーマーなので音ゲーで例えると「冥(Another)は中盤が最難所であるため、中盤が全押しで通れば皆伝も合格できる!」って書いてる感じです。

自分が書いている記事もそのような「エアプ記事」を出している。読んでいる人から自分が金の亡者だと思われる。そんな気持ちになりました。

はたして、そんな気持ちではモチベーションも上がらず、監視の目が緩いリモート勤務ということもあって、寝坊や二度寝が増えていったのです。

まとめ:環境だけじゃ仕事はできない

今回の経験・失敗から学んだことは「仕事のやりがいは、人によっては素晴らしい環境よりも重要である」ということでした。

週休2日、有給取得・住宅補助あり・タイムフレックス制の『刺身にたんぽぽを乗せる仕事』は果たして素晴らしい仕事なのでしょうか?

正直僕はそう思いません。「この仕事をして何になるのだろうか」という考えにさいなまれてしまうと思います。

この考え方を「常に成長を求める意識高い系()かよwww」と一蹴・嘲笑することは簡単でしょう。でも僕には合わなかったんです。

最後に、ライター時代に散々書いた一言を添えてこの記事を締めくくりたいと思います。

「自分の就業先に対する希望を把握して、やりがいや環境のバランスが取れた就業先を見つけることが重要です。」

長くなりましたが、長文・乱文・お読みいただきありがとうございました。